出産体験記 3
さあ、お産もいよいよクライマックスへと突入!
14:20 陣痛がもう耐えられないくらい苦しくなってくる。陣痛はもう間隔も短くなってきて、うぎぇ~、うぎぁ~と苦しみながら、それがくる度にとにかく耐える。陣痛の合間は本当に何事もなかったのごとく、ケロッとしているので、我ながら夫はこの差をどう思ってんだろう、などと考えていた。
2:40頃、本当にもう苦しくなってきて、看護師さんに「もうお願い助けて~」みたいになってきた頃、子宮口がどれだけ開いているか確かめてくれた。「ああ、もう8~9cmね!」と言って、「先生に連絡しなくっちゃ。」と言いながら、電話をかける。お願い先生、早く来て!と心の中で繰り返したが、電話口にはどうやらだ~れも出ないらしい。「おかしいわね~」と看護師さん、何度も何度もコール。やっと通じたが、先生まだ他の人のお産にかかっているらしい。でもそこはベテラン看護師の貫禄、先生に「早く終わらしてきてくださいね!」とびしっと言っていた。おお、頼りになるなあ。そうして、やってきた先生。先生も大変だよ、こりゃ。
先生の顔を見たら「ああ、もう本当に産むんだ!!」と思えて、かなりの緊張感がやってくる。でもこれがいけないんだよね。リラックス、リラックスしなくちゃ!でも、本当に痛いよ~!(涙目)もう、先生が来ている頃には、いきんでもいい状態だった。
「いきめる時にいきんでいいですからね。」とやさしく言う先生。でも陣痛の痛みを感じながら、変にEpiduralで麻痺しているせいで、いきむ感覚がいまいちつかめないのが現状。何度もプッシュするが、出てくる気配がない・・・ようだ。頑張ってるんだけどな・・・
夫がすごい励ましてくれているのを頭の方で聞きながらいきむ。
看護師さんもすごいエネルギッシュに「とにかく長くいきむのよ!!!」とその雄たけびに私も頑張らなければ!と思う。
でもでも・・・・もうかなり疲れてきていて、何度いきんでももう見込みがないものになってきたので「じゃ、吸引しましょう。」ということになった。娘の時もそうだったんで、私はいきむの苦手なんだと思う。でもこの痛さから、もう開放されたい私は、「お願いだからはやくしてくれ~」というのが心の叫び!そんな中で、看護師さん、続けてエネルギッシュな励まし。そして、夫の励ましがすっごいうれしくて涙目の中、苦しみのおたけび。
先生は吸引の機器を真新しいビニール袋から出して、他の機器につなぎいざ吸引。ぶぅぃ~んという音が聞こえ、そしてそして頭から、一気に飛びだす!
おぎゃ~という声を聞いて、すべてから開放された気分になったのでした。
15:01 息子が誕生!看護師さんが15:00頃だと思うわというのが見事に的中!(2時ごろに既にそう言っていた)すごいですね、さすが慣れているという感じ。
夫には、お願いだから頭の辺にいてね。見たらびっくりするからなんてお願いしてあったのだが、もうそれどころではなかった。しっかり見えていたもよう。なぜかと言うと日本と違って、布とかでカバーしないし、会陰をチョキンと切るのも見ちゃったらしい。夫いわく、それ見て「うおー!」と思ったとの事。でも麻酔でそこは全然感じなかったんですけどね。そうそう、最初のお産の時のおしりからスイカが出てくるような痛みってのはこの麻酔のおかげであんまり感じませんでした。でもとにかく陣痛は痛かった!
赤ちゃんはきれいにされ、違う部屋に連れて行かれた。この辺のこと、あんまり覚えていないんだよなぁ。もう疲れていたから。あっ、そうそう会陰縫合はかなり時間がかかって、痛かったのを覚えてる。胎盤が出てくる後産は「あっ、出る出る」と言う感じでするっときた感覚。あんまり痛くなかった。臍帯血の保存については、どうしようかと思ったけど、結局申し込まなかった。マレーシアにいつまでいるかわからないし、多分またいろんな国を移動することになるだろうから。ちょっともったいない気もしたけど。
お産の後、興奮さめやまず夫と二人で赤ちゃんのことについて話していたら、看護師さんに「あなた、血圧高いんだから、ちゃんとおとなしく休みなさい!」と怒られる(笑)
「さて、私は次のお産に行くから・・・」と言って、分娩室を出て行った。本当にありがとう!お化粧バリバリ素敵なおばちゃん看護師さん!あなたのおかげで思い出深いお産になりました。本当に頼りになりそうなこういう人がついてくれるとうれしいな。
結局、分娩にかかった時間は1時間35分だったらしい!超はやっ!
さて、この日は出産ラッシュ。私は5人目で全部で7人も生まれたそう。9月7日7人で、赤ちゃんのベッドナンバーも7、ラッキー7のオンパレードだ。
何時間か分娩室にいる間、トイレには自分で行けないので看護師さんにお願いしなくてはいけなかったのだが、やっぱりEpiduralで感覚がないせいか、どうもトイレに行きたいのがよくわからなかった。そのせいで、かなり尿がたまっていたらしい。看護師さんがくる度に、いつでも呼んでと言われる。
そうして、分娩室から個室へと移動する。ちょっと落ち着いたので、夫は知り合いに預かっていてもらった娘を迎えに行く。私は、その後17:20ごろ、お産の後の患部の赤外線トリートメントを受ける。
看護師さんが部屋に赤ちゃんを連れてきてくれ、初の授乳!と言ってもまだ出ていないだろうけど、口に含ませてみる。うわっ、すごいこの子!初めてとは思えないほど上手にパクッと、すごい良く吸ってくれる。娘もとっても上手だったが、この子はそれ以上。母乳育児も何とかなりそうかな、なんて期待を持ってしまったのでした。それにしても生まれたての赤ちゃんて本当にかわいくてかわいくてたまらない。さっきまでおなかの中にいたなんて、信じられない。だって、本当に今日の午前中にはまだお腹の中でキックしてたんだよ!!
20:15 ものすごい興奮した顔で娘と夫がやってくる。赤ちゃんを見て、「かわいいね~。」を連発。いいお姉ちゃんになりそうだ。そうして、家族団らんのひとときを過ごす。家族が一人増えるってすごいことだなと改めて実感した。21:30になり、もう遅くなったので名残惜しそうだったけど、家に帰ってもらう。
赤ちゃんはずっと私と部屋にいる。もう、しあわせほんわか気分。とても今日生んだと思えないほど、余裕だ!赤ちゃんの顔をみてうっとり。ずっとみてても飽きないわ。
22:30 トイレに行きたくなった。看護師さんにまた手伝ってもらおうと思ったら、自分で行くように促された。出産から7時間半たって、ようやく自分の足でトイレに行けるようになった。Epidural をしなければ、もっと早くに自分でいけるらしい。
23:00 赤ちゃんが、口からミルクっぽい?物を吐いて、新生児室に戻される。おっぱいはまだ出てないと思うので、唾液かな?でもちょっと白っぽかった。
長かった一日も、もう終わり、ゆっくり休みます。
というわけで、これで出産記録は終わりです。これからは病院での出来事、マレーシア母乳事情など書いていきますよ~。